家造りへの想い

山千造建は、できる限り自然素材（自然無垢の木）を使い在来工法を活かした長持ちする健康的な住まいを造っています。

現在はプレカット施工です。修行で得た墨付け、刻みの伝統技術を絶やしたくない気持ちは常にもってはいるののの予算カットのためなどあり実現していません。

予算、メンテナンス、デザインなど重視するところは人それぞれに違います、施主様の意向に合わせながら山千造建独自の家造りのスタイルで家造りに励んでいます。

大工さんとの会話のある人情味あふれる家造りが理想です。

木の家

主構造の柱や土台には地元の桧を使い、横架材には曲がりに強い松や米松を使います。

内装材も一枚板フローリングや板壁などを無垢の木を使用した家が多いですが、ここはお客様に無垢の木は反れや割れが生じる事の認識と理解を心得てもらわなければなりません。

木は木肌の美しさや木の香り、調湿作用をもった心のやすらぎをも得られるものですが、新建材にくらべ傷つきやすく汚れやシミなど沈着の欠点もあります。

一枚板の無垢フローリングは冬の乾燥した季節に板と板の間に隙間が空いてきます。これは広葉樹など堅木に比べ歩いた時の温かさと柔らかさを感じられる針葉樹フローリングのほうが著しく小さなゴミが入ってしまうほどです。それも雨季や夏場になれば解消し隙間は閉じてぴったりとくっついてきます、これが調湿作用です、隙間を何かで埋めるなどはしないでくださいね。

構造材の丸太梁をむき出しに見せた家。木の家のインテリアにもなるダイナミック丸太（梁）は更に乾燥し割れてひびが入ってきます、表面割れといいます。これも不安になる事はなく柱の強度になにも影響してきません。

松を使えば、松脂がでてくる事もあります。松脂がでてくるのもその松が元気に山で成長してきた証拠です、アルコール度の多い液体で拭き取る掃除法です。

素敵な空間の梁を見せた家は一方、高所の埃掃除や木の経年の変化との生活を心得ておかなければなりません。

木と一緒に生活していくには、少しアバウトな気持ちで手入れも忘れずにが基本です。

内装壁材は珪藻土や漆喰など使用する事も多いです。塗り壁材は調湿作用、消臭効果、左官職人さんによる塗りの美しさが素敵な部分ですが、汚れが付着したからといって拭き掃除ができるものでもないのでメンテナンスや長期間きれいな状態を持ち続けるのも大変です。予算や掃除のメンテナンスなのか塗り壁の魅力や調湿作用を選ぶのか施主様次第です。

我が家も木をふんだんにつかい珪藻土の塗り壁のおうちですが、

気持ち良い空気のながれを肌に感じる住み心地に大満足で生活しています。

自然素材無添加住宅なんて無理な箇所がでてきてしまうことは宣伝できませんが、できる限り

無理のない範囲で健康や地球に配慮した家造りをしていきたいと考えています。

家造りにかかわる職人さん達、

皆様プロとして一番良い仕事でプライドをもって仕事をされています。

お互いが敬意をもって信頼できる関係が良い家造りにつながっていきます。

楽しんでやる事ほど良いものが造れるものはありません。

「施主様や職人さん達に感謝しながら楽しく家造りをする。」

そんな空気のある山千造建にしていきたいと思います。

大工が自信をもって造る家

山千の手がける家造り

時代は進化し変わっていくものです、建築市場に出回る断熱材などの多くの建材や工法のどれもが多くの知恵やアイデア、より良く生活するために常に生み出されています。

石油を使ってしか生産できない建材、石油を材料とする材、生産のほかにも運搬や廃棄処分にも多くのエネルギーを消費し地球に負荷をかけている問題がのしかかっています,そしてどれもが長所や短所を持ち、知れば知るほど多くの問題を持ち合わせています。

機械ものや設備機器は永久的なものではありません、災害時に機能が無くなりそのとたんに住みづらい家になるものもいけません。

最新の設備に依存するより機械に頼らないシンプルな家造りが目指すところであり、

どの長所を優先し、短所を我慢して採用するかの選択は私たちの価値観の中にあります。

”脱プラ”を目指す環境保護、ごみ処理問題が大きな課題となる中、建築材料も見知らぬ顔ではなりません。木材にプラスチックを密着させて高気密を作り出す断熱方法は室内の冬の暖かさや冷暖房の効率を上げるのには良い方法ですが、作り出した物への自己責任はないような気がします。後片づけまでを自分の責任と思わなくては環境破壊は続きます。

木は切ってからも呼吸し続けるというほど調湿効果を持っています,呼吸しやすい環境に保つことは通気が必要です.通気が取れていれば何らかの原因で水が入ってしまったとしても蒸れ腐れを起こすこともありません。

山千造建の家造りは通気層を持つ在来工法です。内装は無垢材にこだわり手造りの仕上げを主としています、断熱効果に配慮し床の断熱材は充填断熱材のポリスチレンを使用し、壁・天井も充填断熱材でお客様の予算にあわせて使用しています。

脱プラを目指すには杉の皮が主材のフォレストボードや炭化コルクを使用していきたいところですが、高価なものになり一般的には使用が難しいのが実状です。予算はお客様のものです無理のないよう一歩づつ進めていきたいと考えています。

そして大切にしたいものに受け継いでいきたい職人の技術もあります、プレカットが今の現状でありますが、手刻みでの昔ながらの技術の伝承も進めていきたいと未来をえがいています。

木造住宅の芯である木の構造に対し無理のない家は、そこに暮らす人にとっても安心で快適な家「命に優しい家」なのだと思います。

人によって捉え方は異なります、私どもの家造りがすべての人にとって最良のものかというと誤解を招くかもしれません、しかし、今後私たちが手掛けていきたい家造りです。